発狂練習

いち大学院生の嘆きの壁

「人材育成」

10日ほど前、Z研究室のカギを、研究科長に返還した。
これでZ氏ともZ研究室とも縁が切れてすっきり、ということになればいいのだが、そうはゆかない。Z氏のシンパから何だかだと攻撃されることが相変わらずであったりする。
Z氏は、大学にとって重要なプロジェクトに参加しており、そこで重要な役割を果たしている。そのZ氏に傷がつくようなことは許せない、と考える人がたくさんいるのである。そりゃそうでしょう。
でも、私だって傷つけられたくない。小さな名誉、小さな誇りを奪われたくない。そのような動きには全力で抵抗する。今までもずっとそうだった。これからも。これからは、Z氏を敵に回してしまった分、今まで以上に抵抗しなくてはならないであろう。敵は大きすぎる。国立大学を中心とする組織と、大学教員の地位にあるたくさんの人々。勝てるわけはない。
私は「生き延びない」という前提で、今後の人生計画を考えた。5年間くらい、貯金を食いつぶしながら生きることは可能そうである。その5年間に、Z氏との間で何があり、その間、誰がどのように私を攻撃したかを記録して、明るみにして、それが終わるころに死のうと思った。なにしろそれは生活圏・医療・福祉・血縁者・自称ボランティアなどなど、広い範囲の多数の人々によって行われる総攻撃であった。
「いつ、誰が、何を、どのように」

「その時期、その背景には何があったと思われるか」
を書くだけでも、かなり大変な作業量になる。それを日英二ヵ国語で書こうと思う。

さてZ氏は、大学にとって重要なプロジェクトで、「人材育成」を担当しており、その部門のトップにある。
人材育成。
人材育成。
人材育成。
……私は爆笑をこらえられなくなった。
自分の研究室を崩壊させてしまっている人の人材育成。

大学にとって重要なプロジェクトに関わっているZ氏のシンパは、いかにZ氏が忙しいかを説明するのに、
「半年間、研究室でゼミもやれない」
というような話をする。Z氏に対して好意的に。指導教員が半年間ゼミを行えない研究室運営が異常であるとは考えない。

私は安堵した。
このプロジェクトは、おそらく「人材育成」という面では大した成功を収めないだろう。
関係者によって「素晴らしい成功を収めた」と言われることはあるとしても。

私は、自分が予定した自分の人生の残り5年間、このプロジェクトを冷ややかに見守ろうと決意した。